同人音楽、それはアナーキー?(次回予告その2)

先回の記事には結構なアクセス数があり、びっくりしました。
今後もちょくちょく音楽批評チックな記事書きたいと思います。
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さて、次回のM3にて頒布する予定の小論文では
同人音楽とネットカルチャーに根付く
自由至上主義(英語でいうアナーキズム)について考えたいと思ってます。

同人音楽はネットカルチャーの影響を強く受けているというか、
いまやネットカルチャーの一部と言っても過言ではないと思うんですが、
ネットカルチャーとはどんな特性を持っているのでしょうか。
いろんな言葉でその特性は語られていて、あまり深く突っ込むと
情報社会学のマニアックな議論に入ってしまうのでここでは割愛しておきますが、
とりあえず言えるのは自由主義と反権威主義が特徴だということです。
歴史的な経緯としては1970年代のカルフォルニアが発端なのですが、
この思想はいまだ影響力を持っていて、具体的に最近の例を出すと
wikileaksだとかアノニマスのような、サイバー攻撃を通じて
ネット空間の規制や監視に歯向かう動きが挙げられますね。
もう少し詳しいことは、M3の発行物をお楽しみに。

また、技術を信奉する傾向もネットカルチャーの特徴でしょう。
日本のネットでもすごいワザを持った人を「ネ申」って良く言いますよね
(直接この話と関係無いですが、欧米圏ではクリエイターという言葉は
神と結びつけて考えます、というかthe Creatorと言えば神を指します)
そもそもネット空間はテクノロジーに支えられているのが明白なので
当然といえば当然ですが、そこから技術力に重きをおく考えへと、
すなわち実力主義的な発想に結びつく可能性も指摘できるでしょう。

これらの特性をよく反映した言葉が、2ch元管理人ひろゆきの名言
「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」
なのかなと個人的には思ってます。
何を書き込んでもいいという自由至上主義と、
嘘を見抜く高度なリテラシーと教養を前提として
ネット空間は成り立っている、という話ですからね。
個人的にはこういう考えはもう遺物としなければいけないと思ってますが
ここでは関係ないので別の機会に記事にすることにします。

以前の記事にて紹介したパンクの考え方でも、
このような自由至上主義が見え隠れするわけで、
なんだかいろんな話がつながってきましたね。
こんなアナーキーな雰囲気と同人音楽文化には、
果たしてなにかつながりがあるんでしょうか。
もしくはつながりが断ち切れてしまっているのでしょうか。


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